昆虫博物館

最近追加したコンテンツ「栃木の昆虫的博物館」にも掲載している「昆虫博物館(財団法人昆虫保存協会が運営)」という博物館があるのをご存じだろうか。(昆虫博物館」のページ参照)

以前は宇都宮市南部の4号線沿いに博物館を構えていたが、そこが閉鎖されて以来、これといって博物館としての活動はしていない。このため、実際に博物館を訪れ、標本を見たことがある方はかなり少ないのではないか。

個人のコレクションを引き取るなどしていたこともあり、貴重な標本もかなり含まれていると思われるが、現在は昆虫の専門家もいないようである。昆虫博物館を知る人は、これらの貴重な標本がこのまま朽ちてしまうことをおそれている。

この博物館は財団法人が運営している。小泉内閣から始まった公益法人制度改革は、地方の財団法人も無縁ではない。これまでの制度では、公益法人は主務官庁の許可により設立され、設立後も主務官庁の監督を受けていた。つまり、県の公益法人であれば、県が認可し、県の職員が審査をしていたのである。このため、多少運営等に問題があったとしても、理事や評議員に「よろしく頼む」と言える人がいれば、審査が甘くなってしまうのである。

既存の公益法人が新公益法人制度で存続するためには、移行申請をして、第三者機関である県の公益認定等審議会の認定を受けなければならない。この審議会は公正・中立・専門性が確保され、「公益目的事業比率が5割以上であること」などの基準により、厳密に審査されることになる。つまりは、政治的圧力により、何とかしようということはできなくなるのである。

新しい制度は、平成20年12月1日から施行される。昆虫博物館は、この制度にどう対応していくのだろうか。いずれにしても、昆虫愛好家だけでなく、人類にとっても貴重な財産である昆虫標本が、このまま朽ちていくことだけは避けてほしいものである。